ぴあぴあだより

おんがく教室ぴあぴあからのお知らせです。

レッスンの進め方を少し変えます

変更が続きますが。

ぴあぴあのレッスンは基本的なピアノ教則本と様々な曲が集められた曲集を使って進めています。
教則本は「オルガンピアノの本」を使っています。
この本は最低限の決まり事を知るのに必要なので今まで通り使用します。

曲集は「ブルグミューラー練習曲集」「わかーる曲集」「バスティン名曲集」「ともだちピアノ」など、その子に合いそうな本を選んで進めています。
子どもによっては平行して何冊か使っている場合もありますが、レベル順に練習していけば上達するように作られているので大体順番通り弾いています。(多少飛ばしたりしながらですが)


さて、変更する(最近少しづつ変えています。)曲集の扱いについてです。
順序通りに曲を進めるのではなくて、子ども達に曲のリストを渡し自宅でスマホタブレットを使って曲を全て聴いた上で「◎〇△☓」の4段階評価をつけてきてもらい、それを元にレッスンで扱う曲を選んでいます

評価は「ぜひ弾きたい」「まあ弾いてもいい」「あまり弾きたくない」「絶対弾きたくない」という風なザックリしたもので、直観で大丈夫です。

曲のリストはレベルに応じた曲集の目次のコピーなので、希望の曲が多ければ曲集を購入していただきますし、1,2曲しか気に入る曲がなければコピーした楽譜を使用します。


このような形に変える理由ですが、

第一に、「常に好きな曲を練習してほしい」ということ。

ピアノの練習に忍耐力は不可欠ですが、それは嫌いな曲を我慢して弾くという忍耐力ではなくて、好きな曲を弾けるようになるために、弾けない部分を繰り返し練習する忍耐力であるべきだろう思います。

第一印象が嫌いな曲でも練習を重ねる内に好きになってくることが無いわけではありません。
けれども、嫌いな曲を嫌々練習してピアノが嫌いになってしまう可能性の方がはるかに多い気がするのです。


第二に、「ピアノのレッスンに主体性をもってもらいたい」ということ。

「曲集の順番だから」とか、「先生に言われたから」練習するより、「私が選んだから」「私が好きな曲だから」練習する方が楽しいし、身につくようにおもうのです。

ピアノ練習曲集は前述のように順番通り進めれば、上達するようによく考えて作られています。
「好きな曲だけ」というのは本来の使い方ではないと思います。
身に付く技術に偏りがでるかもしれないですし…。

それでも日々レッスンする中で「曲を楽しむ」ことを犠牲にしてまで身に着ける技術もないのではないかという結論に至りました。

第三の理由として、
「たくさんの曲に触れてほしい」ということです。

今の子ども達は本当に忙しいです。
なかなかのんびり音楽を聴く時間がない気がします。

レッスンしていると、「音楽に日常的に触れているな」という子どもが時々います。
そういう子どもは例外なくご家族が音楽好きです。そしてジャズ、歌謡曲、クラシックなどジャンルは様々ですが、いつも聴きながら育っています。
そうすると、自分なりの好みが出来て来るのです。そして、ご家族と音楽談義をする事で音楽的な感性が磨かれるという事です。
ジャンルは問わないのが音楽の面白い所で、どんなジャンルに親しんでいても自分なりの基準のようなものが出来るみたいです。


出来れば生徒達全員にそんな「音楽環境」を与えたい というのが私の今考えていることです。


自粛期間中に私が地道に準備していたのは、このためのレベル別のリスト作りだったのです。
今後子ども達に曲を選んでもらう過程を通してリストを磨くつもりですが、とりあえず大きく4つのレベルに分け、それぞれを3つのレベルに分けました。
クラシックのバロック、古典、ロマン、近現代、そして映画音楽、アニメ、童謡など様々なジャンルを入れ、レベルが上がるにつれてジャズにも触れられるようにしています。

一か月に20曲聴いたとして、年間240曲の新しい曲に出会う事が出来ます。

子どもが望めばもっと多くのリストを渡すことも出来ますし、楽しければ自分から探すかもしれません。


リストを持ち帰って曲を聴くのは、出来ればご自宅でタブレットスマートフォンなどで動画検索をしていただきたいと思っています。
ご自宅で出来ない場合は5分でも10分でも時間を作ってレッスン中に鑑賞します。


一番嬉しいのは、保護者もご一緒に音楽を聴いていただければ最高です。



ご理解、ご協力をいただければ嬉しい限りです。