ぴあぴあの黎明期(生い立ちと教室が出来た経緯⑥)
【ピアノ導入レッスン】
狩猟民族の誕生
5年あまり劇場で務めた後 私は結婚し、娘が産まれ仕事は辞めました。
娘は非常に活発で、
友人には
「農耕民族(私)から生まれた狩猟民族(娘)」
と笑われていました。
有り余る娘のエネルギーを発散させるのが
私の日々のミッションでしたので、
朝から公園へ行って遊び、昼食とお昼寝後、再び公園で遊ぶのが日課でした。
雨の日にはレインコートに長靴でお散歩。
雪の日もスキーウェアでお散歩でした。
毎日通う公園では同じような活発な子ども達の
仲間が出来て、
私にも公園でママ友が出来ました。
ピアノを弾く前にやること~導入レッスン~
そんなある日、いつも一緒に遊んでいるママ友から
「うちの子達にピアノを教えてくれないかな?」
と、頼まれます。
娘と同じ年の男の子双子のお母さんです。
この男の子たちも毎日公園を走り回って遊ぶ活発な子達で
4歳になる少し前だったと思います。
かなり絶妙のタイミングでした。
娘にも、そろそろピアノを教えたいと思っていたものの
自分で教ることは難しいように考えていたからです。
なぜなら「導入レッスン」の方法がさっぱりわからなかったからです。
鍵盤の位置(ドレミの場所)
音には高い低いがあること
楽譜のこと(音符について)
音と鍵盤と楽譜には相関関係があること
などなど…。
曲を弾く前に理解すべきことが山のようにあるのですが、どこから手を着けて良いのやら分からなかったからです。
けれども、大手楽器店の音楽教室に行かせるのも気が進まなかったので
「どうしたもんか」
と考えていた最中だったのです。
そんな気持ちを そのママ友に話し、色々相談した結果、
遊びの延長線のようなノリで3人一緒にレッスンする事を思いつき、試してみることにしました。
白黒の鍵盤の中からどうすれば「ド」を見つけられるのか。
音符の「ド」と音の「ド」鍵盤の「ド」がどうすれば結びつくのか。
リズムの「タン」と「タタ」を区別
拍子と拍を理解するにはどうすれば良いのか。
双子たちと娘を相手に実験を繰り返しました
導入期の楽譜も手あたり次第に研究しました。
大変でしたが、娘を追いかけて走り回る数年間忘れていた、
音楽と向き合う充実感を感じでいました。
この遊びのようなグループレッスンは1年半ほど続きました。
幸い3人とも楽しくレッスンを続けてくれたので
何とか基礎的なことは身に付きつつありました。
小学校入学を目前に、双子達は転居。
この3人の導入レッスンは終わりを迎えます。
娘達のレッスンが終わってからも口コミでレッスンの噂が伝わり
生徒が集まりつつあったので、少しづつ改良を加えながらグループレッスンを続けていました。
この頃はまだ「ぴあぴあ」という形にはしていません。
ただ、「楽しく基礎が身に付くように」という事だけにフォーカスしたレッスンで
「コンセプトが決まらないまま何となくスタートした感」が否めない時期です。
娘については、マンツーマンで親子でのレッスンをするのは気がすすまなかったので、
友人にレッスンを託することにしました。